RDMA (RoCEv2) IP
RDMAは、ハードウェアがメモリへの書込み・メモリへの読出しを直接行う仕組みで、CPUの負荷がほとんど発生せず、またOSの介在が最小限なため高速・低遅延にデータ転送を実現します。RoCEv2は、Ethernetを物理層とし、UDP上に位置するためルーティング可能なRDMAの主流プロトコルとなっています。我々は、メモリ経由でDMAを行う通常のRDMA IPに加えて、IOノード向けに特徴的なRDMA IPも提供しています。
IOノード向け RDMA IP
IOノード用RDMA(RoCEv2) IPは、センサなどの出力を、完全CPUレスでRDMA(RoCEv2)プロトコルを使って転送するIPです。RDMAプロトコルにデータを搭載することで、接続相手であるPC側のCPUにも負荷をかけることなくデータの送受信が可能なため、高帯域なセンサデータの収集や、低遅延に映像データを転送するシステムを構築出来ます。
適用先としては、半導体などのテスタ装置やインフラモニタリング、さらにはHPC(高性能コンピューティング)などのアクセラレータ間のデータ移動などが挙げられます。

インターフェースのタイプ

3つのタイプのインターフェースを使い分けられます。
1. DRAM経由I/Fは、RDMA対象のデータ全てをFPGAにバス接続されたDRAM上に配置し、IPにコマンドを発行することで実現します
2. ストリームI/Fは、センサなどのデータを直接IPに入力したい場合に向いており、DRAM無しで実現することも可能です
3. デスクリプタ経由のI/Fは、ホストからPCI-express接続したFPGA上で動作させるもので、ホストからデスクリプタで制御を行い、データ転送はFPGAのDMAによりCPU負荷無く行われます

ハードウェアスタックで完結
コネクション確立のためのコネクションマネージメント機能, アドレス解決のためのARP, Pingによる疎通確認機能を同梱しているためこのIPのみで、PCなどリモートノードとの通信を完結します
RDMA (RoCEv2) IP 仕様一覧
プロトコル | RoCEv2, ARP, ICMP (Ping) |
コネクション管理 | Communication Management Messageを利用 サーバー機能 |
コネクションタイプ | Reliable Connection Unreliable Connection Unreliable Datagram |
オペレーション | SEND (with Immediate) RDMA WRITE (with Immediate) RDMA READ |
Max Queue Pair | 2 – 4096 (configurable) |
Flow制御 | PFC対応, VLAN/PCP タグによる制御 |
Congestion Control | ECN (Explicit Congestion Notification) 対応, レート制御可能 |
スループット | 100Gbps ワイヤレート (FPGA実装時) |
評価ライセンスや研究(アカデミック)ライセンスも取り扱っております。